2011年9月28日水曜日

スイカが・・・

今日も3時起きでいつものスタジオへ。
ちなみに、今週は日曜まで毎日3時~4時起き!
ゆっくり飲んでいられないじゃん!!!
何て呑気な事言ってる場合じゃない!

今朝は中央線~大江戸線。
その後大江戸線~京王線。京王線~バスと午前中だけでも何度も乗換。
スイカを一々財布に仕舞うのが面倒なので、ズボンのポケットに入れていました。
携帯と一緒に入れていたのがいけなかった・・・
仕事が終わって京王線中河原駅に到着、改札を入ろうとしたら「オヤ?」
スイカがありません!!
他のポケットにも財布にも、カバンの中にも!
うぉ~~、もしかして落とした???

今歩いて来たコースを慌てて戻りましたが、どこにも見当たりませんでした。
誰かに拾われたのか、風で飛んでしまったのか・・・?
しかも! 今朝チャージしたばかりで19000円も入っていたのに!!!!!!
トホホホ・・・・

明日も早いけど、これからヤケ酒飲みに行って来ま~す。

2011年9月18日日曜日

矢野顕子さん~レコーディング~

先日、矢野顕子さんのレコーディングがありました。
小田急線の某駅近くのスタジオ。
有名なスタジオですが、ここにはちょっと面白いピアノがあります。
ま、それが売りでもあるんでしょうけどね。

2台あるのですが、そのうちの1台はベーゼンドルファーのモデル290インペリアルです。
鍵盤が97鍵あるフルコンサートよりデカイピアノです。
奥行き290㎝。普通のフルコンサートは275㎝です。
15㎝って言うと少しの差だと思いますが、ピアノで15㎝の違いはかなり大きな差になります。
見た眼も全然違って来ますからね。
以前のこのスタジオでジャズピアニストの島健さんと矢野さんのコラボのレコーディングの時には、矢野さんはこのベーゼンを弾かれました。
島健さんが「どっちでも好きな方を弾いて下さい」って言ったんですね。
矢野さんは「う~ん、私こっちにする~」ってベーゼンを選びました。

今回もベーゼンかなと思いきや、スタインウェイを弾くとの連絡が!
ここのスタインウェイ、普通にあるハンブルクのスタインウェイではありません。
まだまだ日本では珍しいニューヨークスタインウェイです。
ただし、アクション(中の鍵盤から弦を叩くまでのメカニック)はハンブルク製に換えてあります。
ニューヨークのアクションはかなり癖があるので、弾きなれていないと、まずコントロール出来ません。初めて弾いて何とか出来る程ヤワな相手ではないんです。
しかし本体のボディはしっかりニューヨークです。

調律に入って、まず音を出してみると・・・あれ? ニューヨークの音がしない・・・
かと言ってハンブルクの音って感じでもありません。
以前にも書いた事がありますが、スタインウェイを始めとする海外のピアノには、良くも悪くもはっきりとした個性があります。
そこをきちんと理解して、そう言う調律をしないとその個性を発揮出来ません。
しかもこのスタジオは数少ないニューヨーク製です。
ハンブルクに比べても更に個性の強いピアノです。
ハンブルクスタインウェイをやり慣れた調律師でも、ニューヨークは敬遠する人が多いんです。

調律そのものはしっかりとやっているようです。
技術的には問題無いのでしょうが、ニューヨークスタインウェイの発音を理解していないだけなのでしょう。
めったに無いピアノなので、当然なのかもしれません。
しっかりと調律し直せば、ちゃんとニューヨークの音色に戻せます。

この日は矢野さんのピアノ&ヴォーカルにタブラン(ダブラン?)のコラボ。
コンガと鼓の合いの子のような感じの打楽器です。
年末発売の「yanokami」のアルバムの1曲だそうです。
矢野さん、調子が良かったんでしょうか?
3テイク目でOKが出ました。
タブラン奏者の方(すみませ~ん、お名前が・・・・皆さん、アルバムを買って確認して下さいね!)は早々に終了です。
矢野顕子さん、ふわぁ~としたイメージを持っている方が多いかもしれませんが、実はかなり芯は強いんですよ(って感じてます)。
ピアノにもかなり厳しいです!
調律が終わってからのチェックも相当なもんです!
クラシックのピアニストでもそうですが、楽器にウルサイって言う事は、裏を返せば演奏に厳しいと言う事です。ピアノの状態云々で、演奏が変わってしまうのですから、自分の演奏に責任を持つからには、ピアノのコンデションに気を使うのは当然です。
そう言う意味で、本当のプロフェッショナルだと言う事です。

以前、銀座の某スタジオでの出来事です。
調律が終わって、チェック中に「う~ん、この音が気になるのよねぇ~」
「え?そうですか?」
「うん、生音だと問題ないんだけど、ヘッドフォンすると気になるの」
はぁ~~????

レコーディングは当然マイクを通した音を録音します。
そのマイクからの音がヘッドフォンから聞こえてくるんです。
「すみません、ヘッドフォンをお借りして良いですか?」
「良いわよ、宜しくね」

ヘッドフォンを掛けて音色の調整をしたのは初めての経験です。
そこまで言うか・・・
矢野顕子、恐るべし・・・・・

2011年9月13日火曜日

秩父の演奏会

毎年恒例の秩父は皆野町での演奏会。
先週、行って来ました!台風の中・・・

本番は日曜日ですが、リハの入りが9時って言う有り得ないタイムスケジュールです。
お寝坊さんの音楽関係者には信じられない時間です!
で、調律は何時するんじゃろ?
公立のホールは9時開館が常識。それより早く開けてくれるなんて事はまず考えられません。
ところがどっこい、この皆野町文化会館は6時に開けてくれちゃいます!!
つまり調律は6時入り!!!
始発に乗っても到底間に合いません。
かと言って車で行くのはNG。打ち上げで飲めなくなっちまう・・
ではどうしたら?
前乗りです。前日に行ってお泊りです。
秩父ってホテルが殆んど無いんですよね~。
駅近に1軒。部屋は広くないけど、対応も問題無し。但し料金が高い!
競争相手が居ないせいでしょうか?
麻布や六本木と同じような値段してる。でも他に無いんだよなぁ~~。

ところで、どうして今回はそのホテルに泊まったかと言うと・・
近くにどうしても行きたい店を見つけたから!
秩父名物(らしい・・・)、豚肉味噌漬け丼の店。
しかも炭火焼。
石ちゃんも食べに行って「まいう~~!」。
夜はここで一杯やろうと言う計画で。

夕方ホテルにチェックイン、その後ゆっくりと味噌焼きをアテに秩父の地酒をやっつけようと、ホクホクの予定でした。
とぉころが・・・・・・・・・・台風って、おいおい・・
いつもの「ふじい整骨院」でモミモミしてもらって、体調も万全。
いざ出発と勇んで国分寺駅まで行ったら、西武特急「秩父」号が運休!
ま、正確に言うと飯能止まり。
げげげ!
でも駅員ちゃんが言うには「次の特急は予定通り運行予定です」。
でも保証は出来ませんだとよ!
いずれにしても、行かないと明日の仕事がパー。
とにかく行くしかない。
結果的にはすんなり行けたんですけどね。

ホテルで一服して、雨の中、気合いを入れて豚味噌だぁ~とホテルを出ました。
目指す店はすぐに見つかり、「よし!食うぞ!」と近づいて行くと、目に飛び込んで来たのは「本日の営業は終了しました」の看板!!!!
がびぃ~~~~ん!!!!!!
台風ごときで、店閉めるんじゃねぇ~~~~!!!!!!!!!!!!
思わず、店の入り口に犬のウンチでも置いて来てやろうかとも考えましたが、そこは大人の対応で、渋々引き返して来たオイラ・・・
海鮮居酒屋はありましたが、秩父の山の中で海鮮を食べる気にもならず、コンビニでビールとワインと地酒とつまみを買って、ホテルで一人寂しくチビチビやったのでした。

翌日の本番はつつがなく終わり・・って、ホントはピアノがとんでもない事になっていて、修復不能。
部品交換しか方法がないので、とにかく何とか誤魔化して納得してもらうしかありません。
ま、地元の調律師が良かれと思ってやった事ですから、何か言うつもりもないんですけど・・

打ち上げが終わって、西武秩父発の最終の特急に乗ろうと、駅まで行ったら・・またもや運休・・・
人身事故の影響で特急は運休だって。但し各停は動いている。
え~~~、ここから各停で帰るん???????
イヤじゃぁ!
仕事は問題なく行ったけど、最後にまたオチが着いた・・・
来年は車で行こうかなぁ?
誰か運転手してくれないかしらん?

2011年8月27日土曜日

歌手~清水 那由多さん~

バリトン歌手、清水義雄さん。

私がこの仕事を始めて、最初にお伺いしたプロの音楽家です。
奥様は有名なメゾソプラノ歌手の西明美さんです。
あるキッカケでご自宅の調律を御依頼頂きました。
今思うと、ホントに冷や汗もんです!
あんな拙い調律でよくもまぁ・・・
でも、何故か「音楽的な音色がする」と言って頂いて、それ以来ずっとお付き合いさせて頂く事になりました。

まだまだ駆け出しのぺーぺーでしたから、経験もありませんし勿論、自信なんか全くありません。
ただ、一流のプロの音楽家のお宅に伺っていると言う事が、大きな支えになっていました。
今からすると「それが何?」ってな感じになるのですが、当時はそれ以外なぁ~~んも無い訳ですから・・・
ま、ある意味恩人です、清水先生は。

その清水義雄先生と西明美先生の一粒種が那由多(なゆた)くんです。
やはり蛙の子は蛙。東京芸大の声楽科を出て、そのまま大学院に進みました。
彼は日本人には珍しいバスなんです。
男声はテノールとバスに別れると思ってる方が多いと思います。女性はソプラノとアルトですね。
コーラスなんかはそう言うパート名になっている事がほとんどです。
しかし、日本人で本当のバスの声を持っている人はすごく少ないんです。
バスって言っても、ほとんどの人はバリトンです。簡単に言えば、テノールとバスの間ですね。
本当のバスの声は、朗々と響く厚みや深みのあるとても魅力的な声です。

その那由多くん。
バス歌手として売り出し中です。
来年にはモーツァルトの「フィガロの結婚」のフィガロ役が決まっているそうです。
これは聴きに行かなくては!
那由多くんがまだ幼稚園の頃、庭でお父さんの義雄先生とウルトラマンごっこの様な事をして遊んでいたのを今でも覚えています。
立派になっちゃいましたね~。

先日、御自宅に伺った時にお聞きしたんですが。
明治製菓のチップチョップと言うチョコのお菓子があるのですが、皆さんご存じですか?
エグザエルって言うグループの何とかさんって人が、おそまつくんの格好で踊ってるCMです。
TVを視ない私は全然知らなかったんですが。
そのCMで「甘くてしょっぱい」って歌っているのが那由多くんです。
http://www.meiji.co.jp/gallery/cm/?rmd=recommendMovie&id=chipchop_osomatsu_30s_full

仕事をさせて頂いたCMやドラマなどがTVで流れるのを視るのも、最初の頃は妙な感じでしたが、知り合いが、特に子供の頃から知っている那由多くんが歌っているCM。
う~ん、なかなか良いもんですねぇ。
今度、チップチョップ買ってみよっと(笑)



2011年8月16日火曜日

東日本大震災支援チャリティーコンサート

先日、千葉の本八幡にある市川市民文化会館で「響けいのち・平和 チャリティコンサートin千葉」と題した演奏会がありました。

日本歌曲、オペレッタ、コーラス、オーケストラ、朗読と多彩なプログラム。
東北の方々の被災がクローズアップされる事が多いようですが、銚子や旭など千葉県でも大きな被害が出ています。
今回のコンサートの収益は、千葉の被災された方々へ届けられるそうです。
以前からお世話になっている音楽家ユニオンのKさんからお話を頂いたのが7月後半だったでしょうか。「チャリティなのでまともにお支払いが出来ないのですが・・」と申し訳なさそうにお電話を頂きました。
チャリティと言われれば「よっしゃぁ、そう言う事ならひと肌脱ぎしやしょう」となってしまいます。
幸い予定もOKです。

う~ん、これで何回目のチャリティだろ?
金額に換算すると、恐らく30万円分位になると思いますが、自分に出来る事で少しでも役に立てれば嬉しいですもんね。
口の悪い友達に言わせると「おめぇ、その分現金で寄付した方が良いんじゃない?」
いや、そうかもしれんけどさ。現金は持ってないから・・・

音楽関係者も色々チャリティコンサートと言う形で、支援をされてます。
被災された方に比べれば、なんてことありませんから。
これからも自分に出来る範囲で協力させて頂くつもりです。


2011年8月1日月曜日

年に一度の保守点検~江古田BUDDY~

先日、西武池袋線江古田駅前にあるライヴハウス「BUDDY」さんで、1年に1度の保守点検をやらせて頂きました。

保守点検と言うのは、ホールなどで使われているピアノを年に一度ないし二度、タッチや音色をチェックして、最高の状態で使えるように1~2日掛けて調整する事です。
当然、誰がどんな仕事をしたかによってピアノの状態はガラっと変わってしまいます。
その結果として「あそこのピアノは良いよね」とか、「あそこはヒドイ音がする」とか評価されてしまいますから、責任は重大です。
一般には調律師が表に出る事は稀ですから、結果そのホールのピアノが良いとか悪いと言う評価を受けてしまいます。

ライヴハウスはホールとは違いますので、保守点検と言う形できちんとメンテナンスをしている所は大変珍しいケースです。
その珍しいケースの一つが江古田のバディさんです。
ピアノはヤマハのセミコン。結構年数は経っています。
店長のTさんが、良く理解して頂いているので、こちらとしても大変仕事がやり易いです。
私が行き出した頃は、タッチもばらついていて音量もそこそこでした。
弦もしょっちゅう切れていました。

完全にメンテナンスを任されてから少しづづ手を入れて、改善して行きました。
今ではかなり良い状態を保っていると思いますし(個人的にはですが・・)、評判も上々のようです。
あるピアニストからは「爆音」がするなんて意見も頂いていますが、爆音って・・・・(笑)
今回も、鍵盤を全部はずしてスムーズに動くようにする所から始めて、弦を叩くハンマーと言う丸いフェルトの形を整えて、タッチを最初から作り直して最後に音色作りです。
朝から夕方まで丸々一日掛けて仕上げました。

それでも、一年もするとタッチのバラつきや音色のムラも出て来ます。
勿論、少しづづ調整はしますが、やはり根本的な調整はどうしても必要です。

今のクオリティを保つ為に、毎年保守点検と言う形でメンテナンスをさせて頂いています。
バディのピアノは中々良いよって言われるように、これからもお手伝いが出来れば良いなと思っています。

2011年7月26日火曜日

88鍵のベーゼンドルファー

ベーゼンドルファー。

ピアノ好きなら誰でも?知っているウィーンの名器です。
以前にこのブログでも書いた97or92鍵、鍵盤のあるピアノです。
そのベーゼンドルファー、今のフルコンは普通に88鍵になってしまいました。
インペリアルと言う97鍵の機種は変わっていませんが、通常のコンサートグランドはモデルチェンジして92鍵から88鍵になっています。
見た眼の形も変わりました。
ヤマハが買収するちょっと前にチェンジしたらしいのですが・・・

一般的なイメージとして「ベーゼンドルファーは鍵盤が多い」と思われています。
確かに実際に使う事はまず無い鍵盤ですから、製造コストから見ても88鍵にするメリットは大きいのかもしれません。
しかし、その為にフレームの形やリムの大きさまで、変更と言うより設計し直しですから大変だったと思うんですけどね。
昔、アクション(鍵盤を押して弦を叩くまでのメカニック)のスプリングを変えて、逆に弾き難くなったって、ピアニストからクレームが出まくって苦労した経験があるメーカーですから、その辺は充分に考慮してるとは思いますが・・・
他にも音色の問題とか材質とか色々ありますが、話がめちゃ長くなりそうなのでスルーさせて頂きます。

スタインウェイが製造にコストを持ち込んだのが1980年頃の話。
創業者のスタイウェイファミリーが口出ししなくなったのです。口出しと言うと良いイメージではありませんが、逆を言うと監視役がいなくなってしまったとも言えます。
それから少しづつスタインウェイの品質が変わって行ってしまいました。

ベーゼンドルファーは本来合板は使わないメーカーでした。
合板を使いだしたのが何年前でしたっけ・・・
良質の木が無くなって来たり、フェルトの質が落ちたり、コストの問題等で昔のようなピアノは作れなくなっています。
ベーゼンドルファーもここまで来たかぁ・・・と思うと、何だかとても寂しい気持ちになりますね~。
う~ん、残念です。

2011年4月19日火曜日

権龍模&干野宣大サロンコンサートinアンカー

昨夜は仙川のアンカーヒアでヴァイオリンの権龍模(こん たつのり)さんとピアノの干野宣大(ほしの たかひろ)さんのデュオコンサートでした。
仙川は桐朋学園のある町、小澤征爾さんなどが昔プラプラしていた所です。

そんな仙川にあるレストラン、アンカーヒア。特に桐朋の学生にはお馴染の店。
オイラも10数年前から行きつけの店です。殆んど半従業員みたいになっています。
世界を舞台に活躍している演奏家が、普通にカラアゲとか食べたりしてる姿が見たい人には、面白いスポットです。
そんなアンカーで、やはり高校生の頃から入り浸っていた権さんと干野さんのコンサートでした。
お二人は高校の時からの親友同士だそうです。
権さんはヴァイオリニストとしてだけではなく、作曲家としても知られています。
そしてなんと!驚くなかれ、ヴァイオリン製作者でもあるんです。昨夜、演奏されていた楽器も自作のヴァイオリン。スゲェ~!
ピアニストの干野さんとは以前からお付き合いさせて頂いていますが、今の日本人ピアニストではトップクラスの実力で、注目株です。

ここのピアノはヤマハの古~いアップライトで、しかも背の低いスピネットタイプ。
初めて調律した時は全然鳴らない楽器でした。
その後、鍵盤をばらして動きを整えたり、タッチの調整、弦を叩くハンマーのフェルトを削って形を整えたり、色々やりました。今では大きさからは考えられない程、良く鳴っています。音色も目をつぶって聞いたらヤマハとは思えません。
干野さんからも「こんなに弾きやすいアップライトは初めて」とのお言葉を頂きました。

演奏は、やはり親友同士で、息もピッタリ。
しかも権さんは前日、御本人の結婚式!
自然にテンションも上がるってもんです。
干野さんの生徒がつぶやきました・・「上手過ぎてムカつく!」

ちなみに、この日はTV東京の「アド街っく天国」の撮影が入っていました。
放送日はいつなんでしょうか?
分かりませんが、近々でしょう。

2011年3月24日木曜日

原発がどんなものか知ってほしい

今回は至極真面目な話です。
地震、大変な事になっていますね。
私も福島や茨城、千葉、銚子などに親戚や知り合いがいるので心配しています。

地震被害は天災ですが、原発の問題って人災なんじゃないでしょうか?
福島第一原発。そもそもの寿命は10年だったらしいです。
停止させる方が金が掛るからって、騙し騙し30年も稼働させて来た。
不安を煽るつもりは全然ありませんが、みなさん一人一人に考えて頂くきっかけになれば良いかなと思います。かなりの長文ですが是非とも最後まで読んで下さいね。

http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html#page8

2011年2月16日水曜日

ショパンコンクールのプレッシャー

去年のショパンコンクール。
結果や審査方法については色々と思うところもありますが、その件に関しては触れずに今回はピアノに関してです。

公式ピアノとして、今までの3つのメーカーに一社プラスして4つのメーカーが選ばれました。
スタインウェイ、ヤマハ、カワイそれに新たにファツィオリと言うまだ新しいイタリアのピアノメーカーです。
このファツィオリと言うピアノ、通常のフルコンサートよりかなりデカイ特殊な器種を持っています。
普通のコンサートグランドは奥行き275㎝が基本です。ベヒシュタインは280㎝ですが、5㎝の違いですから大差はありません。
それより大きいのはウィーンのベーゼンドルファーのインペリアルと言う器種で290㎝あります。ベーゼンにも普通のフルコン、275㎝もあります。ベーゼンと言えば鍵盤の数が多いので知られています。
セミコンの225、フルコンの275、この2器種は92鍵あります。普通は88鍵ですよね。最低音がA(ラ)になりますがベーゼンの92鍵はF(ファ)まであります。
ちなみに高音はC(ド)までで一緒です。
インペリアルはこれが97鍵、C(ド)まであるんですね。まあ、普通は使わないんですが・・
では、何でそんなに下の音まであるんでしょう?

むかしむかしあるところにブゾーニと言う作曲家がおったそうじゃ。このおっさん、たいそうなピアノ弾きじゃった。むかしむかしのもっとむかし、バッハと言うえら~い作曲家がおってのぉ、このバッハさんのころにはピアノという楽器はまだなかったんじゃ。パイプオルガンと言うそれはそれはバカでかい楽器があってのぉ、その楽器で演奏するための曲もたくさん書いたんじゃ。
それでな、ブゾーニさん、バッハさんの曲を編曲してピアノで弾こうと考えたんじゃな。ようするに自分で弾きたかったんじゃなかろうかの~。しかしここで問題発生じゃ!パイプオルガンっちゅう楽器はピアノよりもっと低い音がだせるんじゃな。バッハさんもこの低い音をしっかり使っとる。ピアノで弾こうとしても鍵盤が足りんのじゃ!普通だったらあきらめるところじゃが、ブゾーニさんはもっと低い音の出せるピアノを作ってもらおうと考えたんじゃな。なんちゅうワガママなヤツじゃ。ところが捨てる神あれば拾う神ありじゃな、ベーゼンドルファーと言うピアノ屋さんが「よっしゃ、いっちょう作ってあげまひょか」と言ってくれたんじゃ。ってなことで今でも鍵盤の多いピアノを作りつづけてるわけじゃな。めでたしめでたし。

特殊なピアノと言えばベーゼンのインペの事だったのはファツィオリが出て来るまでの話です。
ファツィオリは308㎝!めちゃデカイ!ペダルも4本あるし屋根は3分割できるし訳分からん。
ペダルの機構とかについては、説明すると長~~~くなるのでまたの機会に・・
流石にコンクールでは不公平だからか、普通のフルコンを使っていましたけどね。


コンクールと言うのは、実はメーカーにとってもコンクールなんです。
特に優勝者がどこのメーカーを弾いたかって事ですね。
今回の優勝者のユリアンナさんはヤマハを弾いていましたから、ヤマハにとっては大変な宣伝効果があります。
以前チャイコフスキーコンクールで上原彩子さんが優勝した時もヤマハを弾いたんですが、彼女の場合ヤマハ音楽教室出身ですから尚更です。その後1年以上も広告に優勝した時の写真を使っていましたもんね。
今回は日本人ではありませんが、チャイコより知名度の高いショパンですからヤマハ関係者のみなさんは、さぞやお喜びでしょう。

いつも言っている事ですが、どんなにピアノが良くても調律が悪ければ絶対に良い音はしません。
今回のショパコンでも各メーカーの調律師は、相当な責任を負っているんですね。
ヤマハ、カワイは当然としてもファツィオリの調律師も日本人だったんですよ。
スタインウェイの調律師。若手で期待されている将来有望株の人だったんですが、1次予選の途中で倒れてしまったそうです。
ショパコンって午前中から夜遅くまで、連日続きますよね。つまり調律するのは終わってから翌日の開場までの間って事なんです。しかも4台です。各メーカー持ち時間は決まっていますから、その割り当てられた時間に調律しなくてはいけないんです。夜中だったり明け方だったり・・・
しかもメーカーを背負っての仕事。最高の状態のピアノを選んで会場に運び入れても、そこからは担当調律師にすべて任せるしかありません。ピアノのコンディションは全て調律師の責任です。自分のメーカーを選んでくれたピアニストの信頼もありますから、そのプレッシャーたるや想像を絶するくらいでしょうね。
そんな中でスタインウェイの調律師、体調も悪かったのかもしれませんが、倒れてしまいました。
最高の舞台での仕事を降りなければならないのはどんなに悔しかったか、気持ちは痛い程分かります。

緊急事態に急遽呼ばれたのが、ハンブルクスタインウェイのトップコンサートチューナーのジョルジュ・アンマン氏。ツィメルマンや内田光子などを担当する最高の調律師の一人です。
昔、コンクールでのあまりの緊張で演奏中に気を失ったピアニストもいましたが、特殊な状況で良い仕事をするのはホントに大変な事ですからね。
自分も初めてホールで演奏会の仕事をした時は、手が震えるほど緊張した記憶があります。
今でも緊張はしますが、良い意味での緊張感は必要です。
演奏する方も、あまりリラックスしてると良い演奏は出来ない事が多いようですしね。

2011年2月12日土曜日

山下洋輔さんじゃなぁ・・・大信州がぁ~~~!

2月26,27日は待ちに待った大信州詣でのハズでした。
大信州と言うのは、オイラの大好きな日本酒の銘柄です。めちゃめちゃ旨い酒です!全国の酒蔵が必ず意識していると言うくらい、ある意味別格な蔵なんです。
今は仕込みの真っ最中。そんな大事な時期に、毎年ご招待頂いています。いつもの府中の店「たか田」のメンバーでバスを仕立てて聖地巡礼です。社長、専務自らお相手頂ける最高のツアー。

今年も早々に申し込み。ホントに楽しみにしていました。
でも・・・・・泣く泣くキャンセル・・・
2月26日はジャズピアニスト、山下洋輔さんの誕生日なんです。サックスの早坂紗知さんも同じく26日が誕生日。元々は早坂さんの誕生日ライブに山下さんが参加したって事らしい。
それをす~~~っかり忘れていました・・
午前中に調律を済ませて、夜には長野に駆けつけるってな訳にもいきません。山下さんの時は必ず立会ですから。それにあの山下洋輔さんの演奏で「じゃ、後は宜しく」なんて帰ってしまえるほどの度胸はオイラにはありません。

今年の大信州は特に出来が良いんです。
それに蔵元で飲むと気分的にも良いので、やはり一味違いますから。
うえ~~~ん、行きてぇ~~~~!!!

2011年2月3日木曜日

スタインウェイなのにヤマハの音?

今朝も4時前に起きて、朝一でいつものスタジジオへ。
何日か前に外部の調律師が入ったようです。音を出した瞬間に分かりました。
スタインウェイの音色じゃありませんでしたから・・正確に言えば自分が作ったスタインウェイの音色じゃないって事なんですが。

このスタジオは、専属調律師として長年メンテナンスさせて頂いてます。その甲斐あってか都内でも音の良いスタインウェイがあるスタジオとして通っています。
それが全然スタインウェイらしくない音になっていました。ハッキリ言って悪い意味でヤマハっぽい音です。あれなら状態の良いヤマハの方が響きは良いくらいです。ピアニストからクレームは出ないんでしょうか?
まあ、ピアニストがわざわざ連れて来た調律師ですから、モンクは無いんでしょうけど・・

和音や精度の問題とか色々あるんですが、話が長くなってしまうのでそこんところはスルーします。
なぜスタインウェイらしくないのかと言うと、倍音を消してしまってるからなんですね。
音域によって違いはありますが、ピアノには一つの音に対して3本の弦が張ってあります。この3本の音程を同じに合わせないと一つの音にならない訳ですが、同じと言っても機械で測れない位の微妙なズレ(ズレと言うとちょっと語弊がありますが、解りやすくズレとします)を作る事によって音色を作る事が出来ます。音程にも幅があって、合ってる音程の幅の中で、どのポイントに合わせるかと言う事です。ただ合わせるだけで精一杯の調律師が多いのですが、ある程度のレベルの調律師になれば、合わせるポイントを意識的に変える事が出来ます。
ピアノは1台1台すべてコンディションが違いますから、それによって合わせるポイントも変える必要があります。基本的に自分の好みの響きが出るポイントで合わせるのですが、ピアニストの好みで変える事もあります。

特に高音部が分かりやすいのですが、弾いた瞬間「プン」って音が止まってしまう感じのピアノを弾いた経験のある方、多いと思います。全然伸びのない音ですね。
あれってピアノのせいじゃないんですよ。調律師が作った音なんです。
3本の弦を逆位相で合わせているんですよね。ちょっと専門的な話になりますのでここも軽くスルーしときます。
要はこの合わせ方をすると、伸びや響きが消えてしまうんです。
叩いた瞬間だけパンと音が出ますから、勘違いしてる人が多いんですよね。
今日は、正にこの状態だった訳です。

この音、伸びがないだけじゃありません。
一番大事な表現力が無くなってしまうんです。倍音が出ないので音色の変化が乏しくなってしまうんですね。つまりタッチを変えても音色が変化しないって事です。
音が良いとか悪いとかの次元ではありませんよね。
それにどうしても響きが内側に向いてしまいますし、抜けも悪くなります。
普段からこの音で弾いてる人は感じないと思いますが、響きのある調律を知っているピアニストには不満が出るようです。弾いててつまらない、欲求不満になるようなんですね。

スタインウェイとかベーゼンドルファーとか、向こうの楽器にはハッキリとした個性があります。
その個性を良く理解して、それに合った音色を作る事が大切です。
せっかくのスタインウェイなのに違うメーカーのような音になってしまう。それはイヤですよね~。

2011年2月1日火曜日

ベームの田園

誰にもお気に入りの曲、演奏者、演奏があると思います。
特にこの曲に関しては○○の演奏が最高!な~んて入れ込みの激しい人も多いんじゃないかな?
それは全然悪い事ではないし、ある意味幸せ(不幸せ?)な事ですよね。
自分にとって最高の演奏を見つけられた幸せ。でも人によっては他の演奏を受け付けなくなってしまう人もいるようです。う~ん、それはちょっと不幸せな気もしますけどね。

個人的にはカラヤンは好きではありませんでした。どうもあざとさが耳に付くんですよね・・(カラヤンファンの方、ゴメン)。勿論素晴らしい演奏も沢山あります。若い頃(ベルリンフィルを振る以前)なんか好きですけどね。
でも今はカラヤンの演奏、嫌いではありません。正確に言うとカラヤンの振ったオケが好きなんです。カラヤンってある時期から殆んどベルリンフィルとウィーンフィルしか振らなくなりました。世界最高のオケしか振らないって事です。最高のオケって事に関しては異論もありますが、とりあえずその件に関しては目をつむりましょう。
カラヤンって指揮のテクニック、オケを統率する能力は抜群なんですね。そのカラヤンが世界中から上手い奏者を集めたベルリンフィル(管楽器なんか殆んどソリストの集まりみたいなもんですから)を振るんですから、そりゃぁ舌を巻く程上手い訳です。それを聴くんですよ!
カラヤンじゃなくてベルリンフィルの極上の演奏を聴く。オケ好きにはある意味至福の一時ですなこりゃ。そんな聴き方が出来るようになってから、カラヤンも満更でもないなと思うようになって来ました。
以前より許容範囲がかなり広がった気がします。

好きな曲にベートーヴェンのシンフォニーがあります。
9曲全部好きなんですが、特に好きな1曲に6番があります。田園のタイトルでよく知られていますね。今数えたら33枚ありました。ちなみに9曲の全集は13種類。ひぇ!
その中で最もお気に入りの1枚がカール・ベーム指揮ウィーンフィルハーモニーの演奏です。
1971年、ムジークフェラインザールでの録音。ベーム77歳です。
この演奏、特に第5楽章が抜群です。入りのホルンからしてチキン肌。ヴァイオリンがソットヴォイチェ(ささやくように)で歌い出すと、もう息も止まる程に美しい!
あれはウィーンフィルの弦じゃなきゃ出来ない表現だと思います。
フルトヴェングラー、イッセルシュテット、バーンスタイン、ワルター・・・他にもウィーンフィルを振った田園はありますが、そのどれとも違います。あのソットヴォイチェはベームだけなんです。その後の繰り返しでピチカートが入る部分なんか、何回聴いても極楽ですもんね。

本当のお気に入りって見つかると、すごく楽しみが増えると思います。その曲の自分なりの基準も出来ますしね。但し、その演奏に囚われ過ぎない、他の演奏を認められなくなってしまうと逆に楽しみも減ってしまう気もします。
柔軟に、信念を持ってこれは良いって言えるのが一番なんでしょうね。

2011年1月23日日曜日

金八先生最終回

「3年B組金八先生」 
殆んどの人が知っているドラマですね。30年以上続いたそうです。
3月の特番でいよいよ最終回。金八先生が定年退職(武田鉄矢さんも実際に61歳だそう)。
歴代の教え子達も出てくるらしいです。
残念に思う人もいるでしょうし、色々な感想がある事でしょう。
めったにTVを視ない私も、今回は視ようかと思っています。実は関係無くもないんです。
前回かその前のシリーズかのBGMで流れたピアノの調律を担当しました。それもほとんど視なかったんですが・・・
釣りバカ日誌の最終作の時も調律を担当したんですけど、もしかして最終回キラー?

ま、そんなかんなでとりあえず視てみようかと。

2011年1月19日水曜日

木村徹先生のリサイタル

昨日、上野の文化会館で何時もお世話になっているピアニスト、木村徹さんのリサイタルがありました。モーツァルト/幻想曲に始まりブラームス/118の小品、休憩を挟んでシューマン/謝肉祭と言うプログラム。アンコールにシューマン/アラベスクでした。

実は徹先生、昨年11月の二の腕を骨折されていて、まぁ骨はくっついているそうですが筋肉が落ちてしまったので、最後まで弾き切れるかと言う状態だったそうです。個人的には伺っていましたが「もしかしたらキャンセルするかもね」なんて仰っていたので、当日まで大丈夫かいなと思っていました。
いつものようにヒョコヒョコとステージに現れて(笑)いつものように弾き出しました。
しょっぱなから徹ワールド全開です。「う~ん、徹さんだぁ」、もちろん良い意味でですが。
ピアニッシモのコントロールから絶対に叩かないフォルテまで素晴らしいタッチです。すごく音楽的なんですよね。表現は個性的なんですが流れを邪魔しないし、テクニックもしっかりしているので安心して聴いていられます。ブラームスの美しさは格別でした。
後半のカーナバルも構成がしっかりしていて、しかも柔軟性もあってすごく立派なシューマンに仕上がっていたと思います。

タッチが良いって言うのは、それだけですごい武器になりますから。イコール音色が良いと言う事ですからね。
アンコールまで弾かれた位ですから、心配していた怪我も大丈夫だったのでしょう。
終演後、すっごい行列だったのでお話もせずに失礼させて頂きましたが(会釈だけで)、とても気持ち良く混み混みの中央線で帰って来ました。

2011年1月16日日曜日

ツィメルマン、もう一つのバラード

大好きなピアニスト、クリスチャン・ツィメルマン。
レコーディングしたアルバムはどれもクオリティが高いのですが、その中でも個人的に特にお薦めの1枚にショパン/バラード集があります。

以前にこのブログでレコードを手に入れた事を書きましたが、中々聴く機会が無くて、今日ようやくちゃんと聴く事が出来ました。
プログラムはオールショパンで、バラード全4曲にバルカローレ、ファンタジーと言うそれはそれはご機嫌なアルバムです。昨年の来日公演でのバルカローレのこの世の物とは思えない美しさは、未だに耳に焼きついています。
CDは以前から何度も聴いていましたので、レコーディング時の実際の演奏のおおよその想像は付いていたつもりでした。CDではピアノの音色もニュアンスも実演の半分以下しか伝わりません。殆んど別な演奏になってしまう事もしばしばです。録音にうるさいツィメルマンにしても然りです。アナログなら100%OKかと言う訳ではありませんが、CDよりは遥かに伝わります。

で、CDと同じ録音のレコードです。1987年7月の録音。ツィメルマン31歳です。
しかしはっきり言ってCDとは別な演奏です。スケール感がまるで違う!レコードの演奏を聴いてしまうと、CDの演奏がすごく縮こまって聴こえます。
それに何と言うニュアンスの細かさ。極限のピアニッシモ。ダイナミックレンジ。
ツィメルマンの息遣いが手に取るように伝わって来ます。姿勢や指先が見えるようです。
極々僅かなタッチのニュアンスの違いがハッキリと分かります。
ピアノの音色もCDと全然違う。CDではffの時に盛大に割れていた高音も、全然そんな事は無く綺麗に鳴っていました。調律もユニゾンや音色の作り方がハッキリと録音されています。倍音の構成まで違って聴こえる程です。

こうなるとCDとレコードでは違う演奏として聴かなくてはならないのかもしれません。
今まで何回もCDとレコードの音の違いは聴いてきたつもりですが、これ程差があった経験はそうはありません。個人的な考えですが、勿論レコーディング技術の問題も大きいでしょうが、本当にクオリティの高い演奏はCDに入り切れない要素が多いのではないかと思うんです。例えば全盛期のムラヴィンスキー(旧ソ連の歴史に残る大指揮者)の演奏もレコードでさえ絶対に入り切らない演奏と言われていましたもんね。それ程実演と録音に差があったと言う事です。

本物の演奏は、何回聴いても発見があります。10回でも20回でも聴く度に新しい発見があるんです。飽きると言う事がありません。
このツィメルマンのアルバムも間違いなく本物です。
この先、100回目に聴いた時でも100回目の新たな発見、気づきがある事でしょう。

2011年1月4日火曜日

ちはやふる

今日はちょっとヒマなもんで続けて更新です。

いつもお世話になっている「ふじい整骨院」。身体が固まった時にはモミモミしてもらいに行ってます。地元府中駅の近くにあります。駅近だしキレイだし腕も確かなのは良いんですが、いつも混んでいるのが難点です・・・っていつもガラガラだったら逆にちょいと不安かも・・・
このふじい整骨院に置いてある数々のハイグレード図書の中にあるのが「ちはやふる」と言う少女マンガです(とりあえず分類としては少女マンガらしい)
綾瀬千早と言うめちゃキレイだけど超天然な女の子が主人公です。カルタのお話。百人一首の競技カルタです。
個人的には、以前アニメにもなった「ひかるの碁」と言う囲碁のマンガとだぶるんですけどね。ちなみにひかるの碁のアニメで流れるBGMのピアノは私の調律です。ただ、レコーディングでかなり音色をいじってあるので自分で聴いても分かりづらいですけど。
で、ちはやふるです。
これ結構ハマります。自分以外にも読んでハマっている患者さんが多いようです。もちろん話が面白いのは一番の理由ですが、作者も地元の方みたいで、京王線の府中の隣駅の分倍河原駅がちょくちょく出て来ます。京王線と南武線がぶつかる駅ですが、はっきり言ってマイナーな駅です。改札も小さいです。そんなマイナーな分倍河原駅、何度も登場しちゃいます。改札のシーン、かなり細かい所まで書き込まれていて、知っている人はニヤっとしながらフンフンとうなずいてしまう程です。それで更に親近感が湧いて来ます。
しかも作者さんは、ふじい整骨院を紹介してくれた行きつけの店「和食たか田」にも来店した事があるとか(この店は府中で一番の店です。市長も常連です)。う~ん、どこで繋がっているか分からんもんですね。
何だか宣伝みたいになってしまいました。
ま、ヒマだったんで思った事をつらつらと書いただけですから、深読みはしないで下さいね。

ヨーロッパの響き

遅ればせながら、あけましておめでとうございます!
なかなかブログの更新が出来ませんが、忙しいのかなぁと思って優しくお目こぼし頂きたいな~と都合良く考えております。

いきなりですが、ここ2~3年続けているヨーロッパの響き作り。
根本的に空気が違うので、同じ響きを作るのは不可能かもしれませんが・・・
日本のピアノも向こうへ運んでしばらくすると、日本にあった時とは全然違う響きになりますし、逆にsteinwayでも日本に持って来てしばらく経つと変わってしまします。
それでもヨーロッパにあるピアノの響きが出したいと思って、自分なりに試行錯誤して来ました。
そもそも何でそんな事を考えたかと言えば、ツィメルマンなどが連れて来るヨーロッパの一流の調律師の作る響きを聴いて感じたのが始まりです。彼らの作る響きは明らかに違います。聴いてる音が違うようなんですね。それでもヨーロッパのピアノとは違うんですが、イメージ的には向こうの響きがします。
彼らは普段は日本で仕事をしている訳ではないので、恐らくヨーロッパに居る時と同じような感覚で響きを作っていると思うんです。
でしたら日本のピアノを知っていて更に工夫出来れば、よりヨーロッパ的な響きを作る事が出来るかもしれない! 同じは無理としても少しでも近い響きが出せるかもしれない。
それから試行錯誤が始まりました。
技術的な事は書きませんが(個人的にゆっくりと。ただし飲みながら)去年の秋頃から、ようやくちょっとだけ成果が見えて来たような気がします。
今年は更に倍音を増やして完成度を高めたいと思っています。
これで良しが無い世界ですので、この仕事を続けている限り勉強は終わりませんけど・・
引退するまでに一度でも(出来れば何度でも)自分で完璧と思える一台を仕上げてみたいものです!!