先日、西武池袋線江古田駅前にあるライヴハウス「BUDDY」さんで、1年に1度の保守点検をやらせて頂きました。
保守点検と言うのは、ホールなどで使われているピアノを年に一度ないし二度、タッチや音色をチェックして、最高の状態で使えるように1~2日掛けて調整する事です。
当然、誰がどんな仕事をしたかによってピアノの状態はガラっと変わってしまいます。
その結果として「あそこのピアノは良いよね」とか、「あそこはヒドイ音がする」とか評価されてしまいますから、責任は重大です。
一般には調律師が表に出る事は稀ですから、結果そのホールのピアノが良いとか悪いと言う評価を受けてしまいます。
ライヴハウスはホールとは違いますので、保守点検と言う形できちんとメンテナンスをしている所は大変珍しいケースです。
その珍しいケースの一つが江古田のバディさんです。
ピアノはヤマハのセミコン。結構年数は経っています。
店長のTさんが、良く理解して頂いているので、こちらとしても大変仕事がやり易いです。
私が行き出した頃は、タッチもばらついていて音量もそこそこでした。
弦もしょっちゅう切れていました。
完全にメンテナンスを任されてから少しづづ手を入れて、改善して行きました。
今ではかなり良い状態を保っていると思いますし(個人的にはですが・・)、評判も上々のようです。
あるピアニストからは「爆音」がするなんて意見も頂いていますが、爆音って・・・・(笑)
今回も、鍵盤を全部はずしてスムーズに動くようにする所から始めて、弦を叩くハンマーと言う丸いフェルトの形を整えて、タッチを最初から作り直して最後に音色作りです。
朝から夕方まで丸々一日掛けて仕上げました。
それでも、一年もするとタッチのバラつきや音色のムラも出て来ます。
勿論、少しづづ調整はしますが、やはり根本的な調整はどうしても必要です。
今のクオリティを保つ為に、毎年保守点検と言う形でメンテナンスをさせて頂いています。
バディのピアノは中々良いよって言われるように、これからもお手伝いが出来れば良いなと思っています。