2011年7月26日火曜日

88鍵のベーゼンドルファー

ベーゼンドルファー。

ピアノ好きなら誰でも?知っているウィーンの名器です。
以前にこのブログでも書いた97or92鍵、鍵盤のあるピアノです。
そのベーゼンドルファー、今のフルコンは普通に88鍵になってしまいました。
インペリアルと言う97鍵の機種は変わっていませんが、通常のコンサートグランドはモデルチェンジして92鍵から88鍵になっています。
見た眼の形も変わりました。
ヤマハが買収するちょっと前にチェンジしたらしいのですが・・・

一般的なイメージとして「ベーゼンドルファーは鍵盤が多い」と思われています。
確かに実際に使う事はまず無い鍵盤ですから、製造コストから見ても88鍵にするメリットは大きいのかもしれません。
しかし、その為にフレームの形やリムの大きさまで、変更と言うより設計し直しですから大変だったと思うんですけどね。
昔、アクション(鍵盤を押して弦を叩くまでのメカニック)のスプリングを変えて、逆に弾き難くなったって、ピアニストからクレームが出まくって苦労した経験があるメーカーですから、その辺は充分に考慮してるとは思いますが・・・
他にも音色の問題とか材質とか色々ありますが、話がめちゃ長くなりそうなのでスルーさせて頂きます。

スタインウェイが製造にコストを持ち込んだのが1980年頃の話。
創業者のスタイウェイファミリーが口出ししなくなったのです。口出しと言うと良いイメージではありませんが、逆を言うと監視役がいなくなってしまったとも言えます。
それから少しづつスタインウェイの品質が変わって行ってしまいました。

ベーゼンドルファーは本来合板は使わないメーカーでした。
合板を使いだしたのが何年前でしたっけ・・・
良質の木が無くなって来たり、フェルトの質が落ちたり、コストの問題等で昔のようなピアノは作れなくなっています。
ベーゼンドルファーもここまで来たかぁ・・・と思うと、何だかとても寂しい気持ちになりますね~。
う~ん、残念です。