2010年10月30日土曜日

行いが悪いんかしら?

いつものライブハウス、江古田Bnddy。
22:30頃、電話がありました。
「弦が切れちゃいましたぁ」
「低音です」
ほわぁ~~~~
「わっかりました~、では明日」
ってな事で弦張りに行って来ました。
低音弦は1本1本全て寸法が違います。現物を工房に送って同じ物を作ってもらわなくてはなりません。幸い近くにそれをやってくれる店があります。雨の降りしきる中、てくてく歩いて切れた弦を持って行きました。
新しい弦を張って、音合わせをしていた時・・・
バチィ~~~ンと弦が切れました!
隣の弦です。
うぉ~~~~~~!!!
店長と二人でぶっ飛びです!
オイオイ・・・・再び弦を持って雨の中をトボトボ・・・・
こんな事もあるんですね。
今日は厄日かと思いながら・・でもこんな事で厄を使ったんならOKOK!
どうってことありませんね。
店長とコーヒーを飲みながら、笑って話せるんですから。
ま、そのうち良い事もあるでしょう!

2010年10月26日火曜日

ニコラウス・アーノンクール

24日の日曜日、冷たい雨の降りしきる中、NHKホールへ行って来ました。
NHK音楽祭2010、ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーンコンツェルトムジクスのバッハ/ミサ曲ロ短調の演奏会です。

アーノンクールは大好きな指揮者です。初めて聴いたのはバッハのブランデンブルク協奏曲。それはそれはスゴイ緊張感で息をするのも憚れる程でした。音色は非常に柔らかいのですが、内容が相当厳しい演奏でした。ブランデンブルクは好きな曲なので10枚以上持っているのですが、そのどれとも全然似ていない。コレギゥムアウレウムやパイヤールなんかとはある意味対極に位置する演奏でしょうか。それ以来アーノンクールファンになってしまいました。

そのアーノンクールも御歳80歳。これが最後の来日ではないかとも言われています。
しかも手兵のコンツェルトムジクスとの来日、更に曲目がバッハのH-mollと来りゃぁ、絶対に聴き逃せないっちゅうもんです。
ってな訳で、一人いそいそと雨の中出掛けて行ったと・・・誰も一緒に行ってくれないから・・・・

久しぶりのNHKホールです。席は3階の後ろの方。舞台が遠い!
しかし、HNKホールは改装してからはちゃんと音が飛んで来るようになりましたから、普通に聴く分には大きな問題はありません。(ケッ!どうせ良い席は取れなかったよ!フン!!)
演奏は期待を裏切らない名演でした。
昔のような緊張感はそれほどではありませんが、とにかく柔らかい!!ffがありません。
弾力のあるリズム、自然なテンポに自然な流れ。演奏に全く無理がありません。コーラスもソリストも声を張り上げる事はいっさいありません。伝統的なウィーン奏法。しかも深い表現。
何とも心地良い・・・・現在、日本で聴ける最高峰の音楽を聴いているんだなぁと言う実感です。

演奏とは直接関係ないけど、一つ思った事・・
アーノンクールはウィーンシンフォニーのチェロ奏者だったんですが、他にもオケの奏者から指揮者に転向した人は沢山います。
歴史に残る大指揮者になった人もいます。アーノンクールもその一人でしょう。
それだけの知識や能力があったのはもちろんですが、同じような力を持っているにも関わらず、指揮者になろうとしないで、一生オケマンでいる人達も少なからずいると思うんですよ。
セカンドヴァイオリン一筋40年とか、今はいなくなってしまったでしょうが、以前だったらフルトヴェングラーやワルター、トスカニーニなんかの指揮で実際に演奏してた人達がオケのメンバーにいた訳です。仕事でお伺いしてる元N響の先生なんかは、カラヤン初来日の時やストラヴィンスキーがN響を振った時に実際に演奏してた訳ですから、お話を伺ってても、そりゃぁ重みがあるんですよね。
で、何が言いたいかというと、そんな人達に向かって色々指示を出したりして、自分の解釈を伝えてそれを演奏させるんですから、指揮者って大変と言うより怖い仕事だなぁと改めて思いましたと言うことで、大した事ないオチですんません・・・・・チ~ン

2010年10月24日日曜日

小松亮太 in Buddy

昨日は中々ハードな一日でした。
起床は4時半。
5時半には中央線に乗っていましたから・・・麻布のレコーディングスタジオで仕事です。
その後世田谷の上馬で御紹介頂いたお宅へ。
相当長い間調律してなくて、やりがいのある状態でした。
夕方、一旦帰宅した後杉並公会堂へ。NKちゃんの演奏会です。残念ながら最後までは聴けず、途中で失礼させて頂きました(Kちゃんゴメンね~)

そして江古田のライブハウス、Buddyで小松亮太さんです。
調律は前日の夕方に済ませてあります。
バンドネオン(小松亮太)、ピアノ(鈴木厚志)、ベース(田中信司)のトリオでした。
定番のピアソラなど、すごくオーソドックスなプログラムで、良く言えば安心感のあるライブになりました。
お客さんの入りも上々です。

ピアノの鈴木さんは、ブラジル音楽では特に有名で、小松さんが「ピアノは鈴木さんにお願いしてるんですよ」って言うと「え~~~、あの鈴木さんですかぁぁぁ」って反応される程だそうです。
小松さんの仕事は、大分前に一度させて頂いた事があります。今回二回目で、Buddyで御一緒するのは初めてです。
「めちゃ鳴りますね」とピアノの状態も気に入って頂けて、ピアニストの鈴木さんも御機嫌で弾いて頂きました。
最近はバンドネオンと言う楽器の認知度も上がって、普通に耳にする機会も増えました。
ま、アコーディオンって言われる事もまだまだあるようですが・・・・
なかなか良い楽器ですよ~。
呼吸をしているように、多彩な表現力があります。
特に小松さんのような演奏家が弾くと尚更ですね。

まだナマのバンドネオンを聴いた事の無い方は、機会があれば是非一度、聴いてみると良いと思います。
楽しめますよ~!

2010年10月21日木曜日

ラドゥ・ルプー リサイタル

ラドゥ・ルプー
ルーマニアのピアニストです。 大好きなピアニスト。素晴らしく繊細で美しい音色、深い表現・・
長旅が嫌いで、今回の来日は9年振り。
29日のオペラシティでの演奏会のチケットを買いました。A席9000円! 
確か5月位に買った記憶があります。それくらい楽しみにしていました。
しか~し! 体調不良で緊急帰国・・・・
帰っちゃいました(泣)
止むなくチケットは払い戻しです。 
でもさぁ、9年振りでやっと来日してくれたんだよね。
次は何時来るん???
「今回は日本のファンに悪い事しちゃったな」って思ってくれるだろうか?
「旅は嫌いだけど、何とかもう一度日本へ行こうかな」って気持ちになってくれるんだろか?
9年後とかじゃなくて、出来るだけ早く来てね!
おねげぇしますだぁ、ルプーさまぁぁぁぁ

2010年10月11日月曜日

大丈夫か? 日本

昨日、江古田の中華屋でお昼を食べていた時のこと。
大学生らしき二人の男が店に入って来たと思っておくんなまし。

この店は中国人がやっている店で、味付けはちょっと濃い目ながら結構美味しい。
しかもバカ安!!
江古田には武蔵野音大、日大芸術学部、武蔵大とあって学生の町。
だから飲食店も値段が安くないとすぐに潰れてしまいます。
味より値段と量!
その中で数少ない食える店の一軒がココ。
ま、それは良いとして・・・
その二人の男、異様に声がデカイ!!!
同じテーブルに座っているんだから、小さな声でも充分に聞こえるだろが!
店中に聞こえるデカイ声。
コイツらバカか?と思う程。(中〇人の団体がいるみたい・・・)

メニューを見ながら注文してる。
当然、何を頼んでいるかはまる聞こえ。
一人は普通に注文したのだが、問題はもう一人の男。
「え~と、ナスのカラ~~~、う~ん、から~~」
ん????? コイツは何を言ってるんだろ?
「ナスのぉ・・・・カラぁぁぁ・・・これなんて読むんだ?」
おねぇさんはそれで分かったようでしたが、オイラには????
メニューを見てみると、ナスを使った定食はそれ一つしかなかったので、おねぇさんは分かったんだ
と判明。

・・・ナスの辛味噌炒め・・・

オイ!!! お~~~~~い!!!!!!
読めねぇのかぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!
小学生でも読めるだろ!!!
オマエは大学生じゃないのか??

このままで良いのか? 日本!!

2010年10月9日土曜日

今更ながら・・皆野

先月の皆野での演奏会、 今更ですが結果報告です。

前日の昼過ぎにホール入り。
とりあえず下がってるピッチ(全体の音の高さです)を442HZに引き上げます。って言うか、ホールのピアノがピッチ低下なんて、それがそもそもオカシイだろ! 
普段のメンテナンスがされてない証拠です。
音色を確認して今回のメイン、硬化剤の塗布です。少し時間を置いて、必要な部分に更に塗布します。乾くまでの間に調律です。それから最終的に音色を作ります。
言葉で書くと簡単そうですが、結構手間が掛かるんです、これが。
後は、翌日の本番前の最終調整です。

宿は皆野駅から2つ目、上長瀞駅下車です。
駅を降りて改札を出たら・・真っ暗です! 駅前なのに街灯が無い! 当然店なんか皆無です。
駅員さんに教わって歩き出したはいいものの、案の定迷いました。だって目印が何も無いんですもん。暗いし。
結局、宿に電話して迎えに来てもらいました。
ホテルじゃなく、民宿に泊まったなんて久しぶりでした。ある意味新鮮。ゆっくり休めました。

翌日は始発電車で会場へ。
音色の確認と調整です。
音はしっかりと出ています。ピアニストは9時入り。リハが終わって最終調整。
本番はそれなりに成功だったと思います。演奏じゃなくてピアノ的にです。(勿論、演奏は素晴らしかったですよ)
主催者側からも、今年は去年までと全然音が違うと言って頂き、ギャラは同じなのに前日入りでやった甲斐がありました。
来年まで変わってなければ良いんですが・・・

打ち上げではたっぷりと飲ませて頂き有難うございました。

山下洋輔  2days

専属調律師としてお世話になっているライブハウス、「江古田BUDDY」が今年20周年を迎えました。
先月から20周年記念ライブが行われています。
バンドネオンの小松亮太さんを始め、色んな方が出演されます。

先日は、その中でメインの一人、山下洋輔さんのライブがありました。2日連続です。 メンバーは山下さん以外すべて入れ替わりでした。
山下さんも最近は落ち着いて来たのか、以前に比べると大人しい演奏が多くなったような気がしていましたが(60歳過ぎましたからね・・)、長年のお付き合いのBUDDY20周年だからでしょうか?
やたらと気合が入ってまして、もう前半から肘打ち炸裂です! 特に2日目は鍵盤が折れるんじゃないかとヒヤヒヤもんでした。 ピアノが揺れてましたから・・・
幸い鍵盤折れも断弦もなく、音も最後まで気になる狂いも出ず、無事に終了してヤレヤレでした。
山下さんも終始ご機嫌で「とても弾きやすいですよ」と言って頂きました。
今回はBUDDYさんから「日頃お世話になっていますから」と招待券を頂いていたので(お世話になっているのはこちらなんですが・・・)、何人か知り合いをご招待させて頂きましたが、皆さんご堪能頂きましたか?

BUDDYさんのピアノはヤマハのセミコンです。
以前は高音部の音量が無くて、今とは全然違う音が出ていました。
前任者のKさんから完全に引き継いでから、お店側とお話して今の音色に作り替えました。
若干裏技を使ったりしましたが、演奏されるミュージシャンの方々の評判もかなり良いようです。
8月にも今回の20周年に向けて、時間を掛けて音色とタッチの調整をし直してあります。
ピアノにはうるさい山下さんのお墨付きを頂いたので、とりあえず一安心。
調律師は表には出ませんが、BUDDYのピアノは良いよと言う評価がお店の宣伝になりますし、それが仕事に繋がれば良いなと思っています。